【経理】入力するときの小さな気配りとコツ
こんにちは。学び塾のあやのです。
経理でもその他の事務でも、パソコンを使ってデータの入力業務は欠かせませんね。そこで、今日のテーマは、「入力するときのちょっとした気配り」として、会計ソフトへの摘要を例にとってお話します。気配り=コツ=ルールを決めるということ。では、引き続きどうぞ。

このページでお伝えすること
「摘要欄」の入力ルールを決めて他の機能もフル活用
摘要の入力する情報は、ルールを決めると何かと便利です。事細かくルールを決めているところもあれば、担当者の好き勝手に入力というところもありますが、多くの場合多少のルールは決めているのではないでしょうか。
たとえば、このようなルールがあります。
- 必ず月や日付を入れる
- 日付の位置は最初または最後
- 漢字とひらがな以外の文字は「半角」で入れる
- ●●の科目の摘要は△△の名称を必ず入れる
- 納品書の番号を必ず入れる
- 何かの名称を入れる時は、略称のルールを決める
私は現在の仕事では売上関係しか入力しないので、摘要は「いつ(月) 何(内容) どこ(誰) 特記事項」を入れるようにしています。期間があるものに関しては、●月~●月のように入れると決めています。英数カタカナについては半角を厳守して文字数の節約をし少しでもたくさんの情報を入れることができます。
摘要欄に入力できる文字数には時数の制限があるので、パッと見て会社として知りたい情報は前の方に入れるとよいですね。
補助科目で設定できることは省き、それ以外の特記事項は「メモ欄」や「付箋」機能を使って、後で調べやすいようにしておくと自分以外の人に対して親切です。修正した場合も、「なぜ」「経緯」などを入れておくと時間がたって見直したときに状況を把握しやすいですし、「前任者が退職したからわからな~い」ということも防げます。
入力にルール(規則)があれば、ざっとデータを眺めた時に、統一感がありミスを発見しやすくなるという効果もあります。検索をするときも、ルールが決まっていれば「検索条件」として使うこともできます。
よく出てくる取引の摘要については、「摘要登録」という機能が使えますので、お使いの会計ソフトで設定を探してみてください。この機能を使えば、摘要の内容で集計が出来たり、入力するときに迷わなくて済みます。
Excelでの加工を前提にルールを決める手もある
今の会計ソフトは、帳票にもよりますがほとんどExcelのデータとして出力(エクスポート)することができます。
Excelの良いところは、分析の機能があるし、データを並べ替えたり、抽出したり、文字を置き換えたり、色を付けたりすることができます。会計ソフトの帳票画面でも、条件を入れて抽出はできるのですが並べ替えることはできません。付箋機能はあっても、行の色や文字の色を部分的に変えることができないのではないでしょか。
会計ソフトの画面を見て、帳票を出して入力のチェックをすることはできますが、何が間違っているのかかわからなくて煮詰まってしまう・・・・。そのようなときはExcelへ出力してチェックしたらあっという間に解決!という場合も多いです。また、データを加工して何かの資料を作る場合、関数を使う場面も出てきます。
そう、Excelは「関数」というものを使って、データの加工できるから、それを意識して摘要への入力をするとよいのです。
たとえば、摘要の「日付」だけ、別の列に取り出したい。
そんな時、常に日付は先頭へ入力してあり、日付について、西暦は4桁、月は2桁、日も2桁と決めておくと、先頭から決まった文字数の文字列を取り題したいときに関数で簡単に取り出すことができます。月と日付は一桁と二桁のものがあるので、どちらも二桁にしておくこと。具体的には、2021/01/01としておく。そうするとスラッシュを含む日付に関する情報は、どのデータも10文字取り出せばもれなく日付が取り出せます。
会計ソフトの摘要に何かの番号を入れている時も、桁数をそろえて末尾へ入力と決めておけば、Excelへデータを出力して加工するときに、右から●文字と指定すればまとめて伝票番号が取り出すことが可能です(エクセルの関数について詳しくは別の記事に書いておきますね)
位置を決める、数字の桁をそろえる。そうすることで関数を利用してデータの加工がやりやすくなるということを覚えておくとよいですよ。
まとめ:ルールを決めることは、実は親切なこと
ルールを決めて、それを守って、事細かく入力することは大変です。面倒です。適当でいいんだよという方もいます。
ですが、後々、調べなければならなくなったとき、詳細なメモが残っていれば助かるケースも多いのです。その情報から、どこに確認すればいいのか・どの書類を見ればいいのかがわかれば、会社のことがよくわからない人にとってもベテランさんにも親切ではないでしょうか。
とはいえ、時間がたってから別の人が見てもその内容や経緯がわかるようにしておくことは、結局は時間の節約につながることもあります。不思議なことに、修正しなければならなかったデータに限って、後々、もめるといいますかトラブルになることがあるような気がします(経験より)
また、Excelを意識して摘要を入力すると、会計データを加工して何か資料を作ることができて仕事の幅も広がります。
ルールは縛るものではなく、親切につながるということ。そう考えると素敵だと思いませんか?
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。(あやの はるか)

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