Excelの関数 データ作成の基本は、統一すること。

こんにちは。「経理と事務のまなび塾」あやのはるかです。

オフィスワークでおなじみのソフトMicrosoftのExcelで扱う初心者が知っておきたい関数、今日は「ASC関数」についてです。

得意先のリストや社員名簿、商品の一覧表など、何か特定の目的を持った表を作る機会は多いかと思います。その時、入力するタイミングや人によって、同じ内容なのにカタカナや数字・アルファベットを全角で入れたり半角で入れたりして、データが統一されていないことはよくあります。

すでに入力されてしまった大量データを一度に半角へ統一したいんだけれど・・。そんな時に役に立つのが「ASC関数」です。

すでに入力されたデータを一度に半角へ切り替えるには

さて、すでに出来上がっている表に、全角半角が混じっていれば何となく統一感が取れていない感じがします。データの比較をしたり、集計するときに別データとして扱われてしまって、面倒です。・・ていうか、同じものなのに別に集計されてしまうと困りますよね。

個人的な好みもあるかもしれませんが、カタカナや英数文字については「半角」で入れるほうが省スペースですし、データらしいのではないでしょうか。逆に、半角の文字を「全角」へ変換したい場合もあるかと思いますが、この場合も関数が用意されています。

全角へ変換する関数は「JIS関数」です。使い方は同じなので、セットで覚えておくと便利です。ここではASC関数で説明します。

ASC関数の書き方

ASC関数はとてもシンプルで、半角に変換したいデータが入っているセルを指定するだけです。例えばB2セルのデータを半角にしたい場合は以下のように書きます。関数(数式)は必ず半角で入力してくださいね。 ※注意:漢字やひらがなは半角にはできません

=ASC(B2)

具体的な利用法については、既存の表の隣の何もないセルへ「作業用」のセル(列)を作り、そこへ上記の数式を入力します。一番上に数式を入力して、あとはフィルハンドルをダブルクリックするか下までドラッグして数式をコピーすることで、半角に変換された結果(文字列)が表示されます。

コピーして結果が表示された直後、セルが選択されている状態なのでそのままコピー(Ctrl+C)して、全角文字が入っているしたいセルへ値を貼り付けます。数式をコピー後どこかをクリックしてしまって別の場所が選択されている場合、先ほどの数式を入れたセルをすべてドラッグして選択しましょう。

値貼り付けは、コピーしたいセルを選択した後右クリックすれば「形式を選択して貼り付け」から「値」を選びます。最近のエクセルは右クリックしたときに、値貼り付け用のアイコンが表示されていますのでそれをクリックしてもよいでしょう。普通のコピー貼り付けだと、数式が貼り付けられてしまうので気を付けましょう。

手順を簡単な図にしましたので参考になさってください。対象のデータを全角にしたい場合は、ASCの部分をJISに変更してください。

参考画像:ASC関数の使い方

●元の表の横に、作業用の列を作ります。そこへ関数を入力していきます。今回は、B列の数字やカタカナを半角に変換するとします。

 

●数式を表の下までコピーしたら、赤枠の部分の値(C列)をコピーして、商品名(B列)へ値を貼り付けますキーを押す)。(普通に貼り付けると、数式がコピーされてしまっておかしなことになってしまうのでご注意。「間違った!」と思ったら、焦らずCtrl+Z(Ctrlキーを押しながらZキーを押す) 一つ前の状態へ戻すことができます。

 

●値を貼り付けたことで、B列の商品名、カタカナや数字が半角で統一されて見やすくなりましたね。作業列はもういらないので、列ごと削除しておきましょう。

復習:半角または全角で入力するには

ここからは補足です。関数の話ではなく、キー操作の話になります。

普段エクセルやワードで入力作業をしている方はご存じだと思いますが、入力の途中で、「F7」や「F8」キー、「F9」や「F10」を使用して全角や半角、大文字小文字を切り替えることはできるので便利ですよね。

例えばひらがなモード(日本語入力モード)で「おふぃすわーく」という文字を半角のカタカナへ変換したいとします。スペースキーを押してカタカナに変換されたら確定をする前に「F8」キーを押すと半角になります。その後、確定させます。全角のカタカナでよい場合は「F7」キーを押してから(押さなくてもよいですが)確定すればOKです。

何度か同じ文字を半角で入力確定していると、次同じ文字を入力したとき入力候補として表示されることがあります。その時は候補の中から選んでもかまいません。
※一般的な英単語は、綴りを入力しなくても、日本語入力の後入力候補として表示されることもあるのでそこから選択してからキー操作でも構いません。
※例:スクール(school)やブック(book)など

参考画像:キー操作(ファンクションキー)

キーの使い分けについて、簡単に表へまとめてみましたので参照してくださいね。
※注意:英数モードの時は使えません。数字やアルファベットに関してはオートコレクト機能やセルの書式設定により結果は異なることがあります。 いろいろ入力して試してみてください。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

「経理と事務のまなび塾」あやのはるか