【Excel】基本を覚えよう セルのこと色々
長らくエクセルを使っていると、たくさんのことを覚えてたくさんの操作や関数を使って作業をしても、使用頻度が少ないことからどんどん忘れてしまう。そんなこと、ありませんか?

今使わない・必要の無いことを忘れてしまうのは仕方がないことです。また必要になったときに調べて覚える。これを繰り返すことで、本当に必要なことは忘れなくなっていきます。
とはいえ、「本当に基本的なこと」については、忘れないようにした方が良いです。ということで、本日は「セル」について、基本を振り返ってみました。
最後に、セルについての演習ができるファイルのダウンロードページを案内していますのでご利用ください。
このページでお伝えすること
アクティブなセルの位置を確認するには「名前ボックス」
Excelを新規でたち上げたら、下のような画面になります。薄い格子状の線が引かれてできた小さな升目一つ一つのことを「セル」といいます。

セルへは、数値(日付含む)、数式(関数)、文字列などが入力できます。
先ほどの画像では、A1セルがアクティブになっている状態です。セルがアクティブになっているとは、セルが選択されている状態のことを言います。
今どのセルがアクティブなのかは、「名前ボックス」からを確認することができます。セルの位置はセル番地で表されます。セル番地とは、列番号(アルファベット)行番号(数字)の組み合わせで表示されたものです。
どこでもいいのでセルをクリックしてみて、名前ボックスに評されているセル番地を見てみましょう。
さて、複数のセルを選択している場合はどうなるのでしょうか。ドラッグして複数のセルを選択している時のセル番地は、ドラッグを開始した位置にあるセルがアクティブになります。
ドラッグして、名前ボックスがどのようになるか確認してみましょうね。
下の画像では、C3セルからE11セルまでドラッグしました。C3セルからスタートなので、名前ボックスにはC3と表示されています。

通常、左から右、または左上から右下へ向かってドラッグすることが多いかと思いますが、右から左、右下から左上に向かってドラッグして、開始したセルがアクティブになっていることを確認してみましょう。
ちなみに、離れたセルを複数選択している時は、最後に選択したセルのセル番地が名前ボックスに表示されます。(下図)

では、次に、文字や数式などの入力するという作業以外で、セルに対してできることについてです。
セルに対してできる事
1.セルには名前を付けることができる
先ほど出てきた「名前ボックス」ですが、セル番地を表示するのになぜ名前ボックスというのか疑問に思ったかもしれません。想像にはなりますが、セルやセル範囲には名前を付けることができるからなのではないでしょうか。
例えば、A1セルからA5セルの範囲について、「日付」という名前を付けたとします。名前を付けたあと、A1~A5を選択した状態で名前ボックスを見ると、先ほど付けた「日付」という名前が表示されます。
セル(セル範囲)に名前を付ける方法は、こちらの投稿で確認ができます。
2.書式設定の設定ができる
セルには文字などを入力するだけでなく、セルそのものに色を付けたり枠線を引くことができます。
また、入力した文字などの表示形式を変更したり、太字にするなどフォントの見かけを変えたり、色を付けたりすることもできます。これらは「書式設定」というウインドウを開いておこなうことができます。リボンのホームタブから設定を選ぶこともできます。
下記は、書式設定ウインドウの画像です。右クリック→セルの書式設定をクリックで開くこともできますが、せっかくなのでここでショートカットキーを覚えてしまいましょう。
書式設定ウインドウを開くショートカットキー:Ctrl+1
Ctrlを押しながら、数字の1を押す。(テンキーの数字は不可です)
※余談ですが、図形(オブジェクト)が選択されている状態でCtrl+1を押すと「図形の書式設定」が開きます。
ウインドウの中には、次の5つのタブがあり、それぞれクリックしてどのような設定ができるのか確認してみてくださいね。
- 表示形式
- 配置
- フォント
- 罫線
- 塗りつぶし
- 保護

参考までに、リボンのホームタブにあるメニューの中から「フォント」「配置」「数値」について、書式設定ウインドウとの対応について図にしてみました。

3.セルに入力できる値を制限できる(入力規則)
フォーマットやリストなどで、決められた文字列や値以外を入れることができないようにすることができます。
リストを指定してそこから選ぶようにしたり、日付だけを入力できるようにしたり、文字数を制限することもできます。また、セルを選択したときに、そのセルに対しての注意事項などのメッセージを表示させたり、既定の内容以外の文字などを入力したときに出るエラーメッセージの設定もできます。
これらの設定は「データの入力規則」という機能を使ってまとめて設定ができます。データの入力規則のウィンドウは、<数式タブ>→<データーツールグループの「データの入力規則」をクリックして「データの入力規則」というウィンドウを開きます。

このような画面が開きます。設定、入力時メッセージ、エラーメッセージ、日本語入力という4つのタブがあります。

(1)設定タブ
条件の設定で、入力値の種類を選び、設定します。種類でリストを選び元の値に直接入力するか、すでにあるリストのセル範囲や、名前を付けたセル範囲を設定することもできます。
(2)入力時メッセージタブ
セルをクリックしたらメッセージを表示させることもできます。先ほどの入力規則のウィンドウで「入力時メッセージ」を選択してタイトルとその内容を入力してOKします。入力規則で何か条件を設定したとき、その内容を補足する説明などを入れると良いでしょう。
(3)エラーメッセージタブ
設定タブで設定した条件
(4)日本語入力タブ
入力モードはIMEツールバーや、「半角/全角」や「カタカナ/ひらがな」などと書かれたキーを押すことで切り替えることができます。表へ入力するときに、この列は日本語など文字列を入力する、隣の列は数字を入力する、その隣はまた日本語・・といった場合に、いちいちキーを押してモードを切り替えるのは面倒です。
事前に、セルごと(列ごと)に入力モードを設定しておけば入力途中に切り替えるという面倒がなくなります。
データの入力規則についてはこちらにまとめました。
>>【Excel】データの入力規則について
値を間違って消さないように(セルの保護)
表を作って、関数を入力して、データも入力した!・・けど、操作しているうちにいつの間にか関数の数式がおかしくなっていたり、入力したはずのデータへ意図せず上書きしてしまうことがあります。
このようなことを防ぐために、「セルを保護する」という機能があります。手順としては、セルをロックするにチェックが入っていることを確認してから、<校閲>→<保護グループのシートの保護>をクリックします。

「セルの保護なのに、シートを保護?」 そうなんです。 シートの中にあるセルは初期の設定ですべて、セルをロックするにチェックが入っています。保護しなくていいところはチェックを外せば、シートの保護をしても、セルに自由に入力できます。
セルのロックをするにチェックを外す作業は、セルの書式設定の保護タブからおこないます。
ロックを外したいセルを選択してから、セルの書式設定を開き、保護タブをクリックし、「ロック」の横の四角をクリックするとチェックが外れます。もう一度クリックするとチェックが入ります。OKを押して書式設定の画面を閉じましょう。

セルにメッセージを入れる方法別の方法として、マウスポインターを当てたらメッセージが表示される「コメント」を挿入する(office365では新しいメモ)という機能もあります。マウスポインターを当てなくてもずっと表示させることもできます。後で見直したいなど、何か気が付いたこと、後で確認したいことなどを入力しておと便利ですね。
その他、補足
Excel操作の基本はセる。今回の投稿が長くなってしまいましたので、次の項目についてはまた別の投稿でお伝えしますね。
- コメントを入れる それぞれのセルに「コメント」(office365では「メモ」)を付けることができます。
- 高さや幅を広げる 行はRow 列はCOLUMNということを覚えよう! なんと関数があるんです!
- セル内で改行する セルを編集状態(F2キー)にして、改行したい位置にカーソルをもってきてAltを押しながらEnterキーを押します。もう一度Enterを押してセルの編集状態を解除します。
- TabキーとEnterキーについて
- セル単位でなくてもできる事・・・セル内の文字の一部の色を変えたり、太さを変えることができる。斜体にする、下線を引くもOKです。
- 連続データ 日付はドラッグすることで自動的に1日ずつずれて入力されますが「フィル」⇒「連続データの作成」という機能を使って、数字設定で増減の値を変えながら列または行方向へ連続したデータの入力ができます。
まとめ
今回は、Excelの基本ということで、セルに対してできることをいろいろお話しました。ここまでいかがでしたでしょうか。
- セルの書式設定をする
- セルに名前を付ける
- セルに入力できる値を制限する(入力規則)
- セルの保護をする
- コメントを入れる
この5つのことについて、ぜひご自身なりに練習してみてくださいね。
セルに名前を付けるに関連して、「名前ボックス」についての簡単な演習&補足説明のファイルを作りました。【Excel】セルに名前を付ける方法は?とあわせて、是非ご利用ください。
こちらからダウンロードすることができます。(PDFではなくExcel形式です)
(ダウンロードへのリンク入り画像を作成してここへ配置する)
気づきや発見、新しい知識を得るきっかけとなれば幸いです。他にも、「こんなことができる!」ということはたくさんあると思います。まずは、今回の内容について初めて知ったよ!ということであれば、是非、Excelでさっそく実践してみましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
まなび塾 あやのはるか