経理は「必要なことだけシンプル」に

こんにちは。「経理と事務のまなび塾」 あやのです。

今会社に勤めて仕事をしている人も、やりがいを求めたり、収入の柱を増やすために新たな仕事をする可能性があります。いずれあなたも起業を選択し、事業を始めるかもしれませんね。

事業を始めると、お金の動きを掴み、収支を記録し利益を計算して、確定申告をする義務を負うことになるので、経理業務は避けては通れないですよね。

とはいっても、経理業務は、簿記・税務などの専門知識がないと難しいような気がします。

難しく考えないでポイントだけ抑える

Accounting concept: pen, calculator and paperwork

経理は、本当に専門知識がないとできないのでしょうか?

確かに、仕訳、借方・貸方、勘定科目、試算表、貸借対照表や損益計算書・・など、経理実務の経験がなければ聞きなれない単語がたくさんです。

実は、経理業務って、家計の管理(家計簿をつける作業)とほとんど同じなので、家計のやりくりが出来る・家計簿をつけることが出来るなら、誰にでもでる作業です。

難しく考えないで、経理は「事業のためにお金を使った・事業の収入が入ったというときには記帳をする」というシンプルな作業だと覚えてくださいね。

日々のお金の流れを記録しておき、お金の動きの証拠となる請求書や領収書などを保存しておく作業の繰り返しなので面倒に感じられます。とはいえ、申告のためには収支を集計した結果が必要なので、是非、経理も仕事の一部として忘れないでくださいね。

起業家さんの経理のポイントは3つ

起業家さんが経理について意識することは、次の3つです。

  • 簿記のルールを知り、クラウド型の会計ソフト等を利用して記録し集計する。
  • 個人の収支と、ビジネスの収支を分けることを意識する。
  • 収支の証拠(領収書や請求書)は受け取りまたは発行して、必ず保管する。

最近では、経理の事をあまり知らない方でも使いやすいように設計された「クラウド型の会計ソフト」も増えてきましたので、利用してみてはいかがでしょうか。

クラウド会計ソフトは、無料で使えるものもありますし、有料でも月額1000円程度から利用できます。

「クラウド 会計ソフト」で検索すればたくさんのサービスを見つけることができます。freeeや、MFクラウド、やよいの青色申告オンラインなどが有名ですね。

クラウド会計ソフトはスマホで操作が出来ますので場所を選ばず作業ができます。

1~2か月間の無料期間を利用して試すことが出来ます。お試し期間を利用して色々つかってみて、使いやすいものを選ぶといいですね。

クラウドが不安な場合は、PCにインストールして使うものを購入して使うこともできます。

keiri simple

参考:会計ソフトの一例

会計ソフトの利点は、取引を入力した時点で必要な帳簿データが整理・自動集計されることです。手書気帳簿のように集計作業に手間がかかることがありません。

●クラウド型

会計ソフトfreee

MFクラウド会計

弥生会計オンライン(法人向き)

やよいの青色申告オンライン(個人向き)

●インストール型

みんなの青色申告

FreeWay経理Light

かるがる出来る会計+青色申告

青色申告らくだ

簿記のルールについては、「複式簿記」

boki-image

複式簿記という言葉を調べてみると次のように説明されています。

●参考:複式簿記とは? 「出典:ウィキペディア」

簿記において、全ての簿記的取引を、その二面性に着眼して記録していき、貸借平均の原理に基づいて組織的に記録・計算・整理する記帳法のことをいう。

たとえば、電気代が普通預金から¥1000口座振替された・・という場合を考えてみましょう。

この場合「普通預金=資産」の立場から見ると¥1000のマイナスとして記録。「電気代=費用」の立場から見ると、¥1000のプラスとして記録します。

次に、お客様にサービスを提供して、代金を4000円現金で受け取った・・という場合を考えてみましょう。

この場合、お客様にサービスを提供したので「売上=収益」が4000円のプラスとして記録します。代金を現金で受け取ったので「現金=資産」のプラスとして記録します。

このように、常に2つの立場から記録・集計するのが複式簿記です。

最初は、自分でやってみよう

経理は外注することもできますが、まだ事業が軌道に乗るまえの最初の頃は自分でやってみることをオススメします。

何故なら、お金の動きを掴んでおくことは、ビジネスの方向性を決めたり大切な意思決定をすることと同じように、経営者としての必要な仕事の一つだからです。

自分でする場合も人に頼む場合も、次の2つは忘れないでください。

1.使ったお金は「事業のため」なのか「個人のため」なのか意識、混同させない

2.お金の出入りは確証(領収書や請求書)を必ず保管する

いずれにしても、本業のビジネスが忙しくなって経理に時間を使えなくなったら、コストはかかりますが記帳代行サービスを利用したり、経理を手伝ってくれる人を探してお願いする事を検討してみましょう。

●参考記事

経理実務の基礎:お財を分ける